FAQ 1

Temjin(テムジン)のネーミングの由来を教えて下さい。

『テムジン』は、モンゴルの『チンギス・ハーン』の幼少の頃の名前です。モンゴリアン、世界制覇、そんな意味を込めて命名しました。余談ですが、ピックアップの名前も風水や和風のイメージから「朱雀・玄武・白虎・青龍」「風神・雷神・龍神」「夜叉」等、日本を意識した名前を付けています。当初は、「ダサい」と酷評でした。

Temjinギターはどこかで試奏できますか?

申し訳ありません。現在は、工房でしか試奏で来ません。今後も楽器屋さんに置くつもりは、ありません。お客様と直接繋がっていたいので・・・。

Temjinのピックアップのキャラクターは?

率直に言えば「材の音が出るような片寄りの無い素直なピックアップ」を目指しています。しかしどちらかと言えばファットな音です。50年代の音のように・・・。しかし私は、ピックアップビルダーですから音をコントロール出来ます。ご相談下さい。

ニトロセルローズラッカーってウレタン塗装に比べてどうなんですか?

現在のウレタン塗装されたギターについては、やはり分厚いと思われます。俗にいう鏡面塗装と言うものらしいですが。その言葉の通り冷たく分厚い感じがします。材の音が出ないように思います。ニトロセルローズは、噴いた塗膜が非常に薄いと言うのが特徴です。それとは反対にウレタン塗装は、回数が少なくても分厚く塗装されます。最終工程のバフ掛けもウレタン塗装は、3600回転くらいです。これは、金属用バフです。その早さではニトロは、焼けて溶けてしまいます。ちなみにニトロの回転数は、1800回転くらいです。工程的には有利ですが材本来の音を出すには違う技術が必要です。問題は、そういう塗装をされたギターに同じように量産化されたピックアップを載せることにあると思います。材の音が出にくい塗装に高速で捲かれてガチガチにニスで固められたピックアップによる音は、皆さんが楽器屋さんで試奏された通りの音です。低音が出にくく高音がキンキンすると言うことを体感されたでしょう。塗装は、あくまでも環境からの保護と材の音を最大限に引きだすようにすべきだと私は、思います。ウレタンでは難しいように思います。ただし、ウレタン塗装が悪いとは言っていません。今のところニトロセルローズがベストと私は、思うし1950年代にされているなら変える必要がないように思います。作り手が作り易いからといって変える必要もありません。

ウレタン塗装も同じ様に極薄塗装すれば、ラッカー塗装とおなじですか?

ある本で私も「ウレタン塗装を薄く塗装できればニトロと変わらない。」ということを読みました。私も思います。しかし、技術的に難しい様に思います。現在では、どこかのメーカーが成功したようにも聞いています。ニトロは、塗膜が薄く数多く噴きます。それよりも問題は、下地だと思います。ウッドシーラーやトノコやサンディングシーラーを薄くすることが肝心です。

手捲きのピックアップってどういう事ですか?

経験と資料から昔は、ミシンのモーターを使ってピックアップを捲いていたと考えられます。テンション(張力)は、指でしていたと考えられます。ということは、人間がコントロール出来るスピードの限度があります。これを考えるとどう考えても当時は、ピックアップの捲線に捲き数によりますがやはり30分~1時間前後かかっていたと思います。現在のピックアップは、数を作るために高速で捲いています。以前信州のあるところでピックアップを量産されているところで月産3万個と言われているのを聞きました。ここでは、「細い線を切らずにいかに早く捲くかが勝負!」と言われていたそうです。高速で捲くということは、綺麗に整列に捲くということが困難になります。捲線をランダムに捲くと線と線が重なりすき間が出来ます。これは、ノイズとハウリングの原因になります。これを固めるためにニスを使います。真空含芯器を使ってそして乾燥機で乾燥します。ガチガチに固めます。果たしてこれで良いんでしょうか?塗装もそうですが作り手が作り易いように作るということは、音を無視していると思います。この作業で音が良くなるんならば良いんですが皆さんもご存知のように現状は違います。私は、手捲きや手作りが何でも良いと言っているんではありません。量産して価格が下がったり、多くの人が使えるようになるのは良いことだと思います。しかし、ギターは、音が命です。音を無視して作り手が勝手に作り易いように作業を効率化するのは、工業製品です。ギターは、工業製品ではありません。ギターのピックアップのザクリも同じです。シングルもハムも載せれるようにプールみたいにボディを彫るなんて・・・。塗装も同じです。ようは、手捲き、手作りというのは、手間ひまかけて手を抜かずに作ってこそお客様も納得していただけるんです。

材によって音が違うんですか?

良く考えください。音が一緒なら材を変える必要がないでしょ。どんな材を使ってもピックアップの音しかしないのは、塗装が分厚く個体の出す独特の周波数を覆い潰してるんですよ。回りの色んな木を叩いてみて下さい。音が違うでしょ。硬い音、柔らかい音・・・。当たり前のことですよ。だってエレキギターは、アコースティックギターの延長線上にあるんですよ。アコースティックギターのトップ材や、ボトム材、サイドの材を変えると音が違うでしょ。エレキも同じですよ。アッシュ系ならブライトな硬い音、アルダーならちょっと艶のある音、材には固有の周波数を出すんですよ。それに素直なピックアップを載せてやると材の音が出てくるんですよ。ただし、塗装も非常に大事ですよ。周波数を潰さないように塗装をしないと・・・。ピックアップって文字通り拾ってやるんですよ。ちょっと横道に反れますが音って可聴周波数と不可帳周波数で構成されています。人間が聞けるのは、20Hz~20000Hzくらいと言われています。でももっと低い周波数ももっと高い周波数も当然出ているわけですよね。だから豊かな音と感じるんですよ。うちには、犬が2匹います。彼女らは、正直ですよ。彼女らの耳は、人間に聞こえない音も聞こえています。犬笛って人間には、聞こえないけど犬には聞こえてるんですよね。犬は、耳のあたりの骨が人間より薄いと聞いたことがあります。工房で経験されたオーナーさんもおられますがキンキンする音には、うちの犬は、逃げます。私のギターでは、アンプの前で寝ています。コレ本当なんですよ。

今売られてるTelecasterの音とどう違うんですか?

私が目指している音は、音の抜け、音に輪郭がある、音の立ち上がりの良さ、低音がしっかり出る、高音がキンキンと耳障りしない、コードを弾いたときに分離感がある等、考えれば当たり前のことです!エレキと言えども木で作っている以上、材の音がするのが本来の形です。アコースティック・ギターの延長線上にあるべきです。材が出す独特の周波数を素直に拾ってそれをアンプに伝える。しかし、皆さんもご存知の通り現行のギターでは、この当たり前のことが出来ていないのが今の現状です。貴方の机の奥や、側に取り換えたピックアップの山になっていませんか?


ネックがどれほど太いのか気になります

Warmoth社のネックには、"Fat","Boat","Standard Thin"の種類があります。俗に太いと言われているのは、"Fat","Boat"です。数値的に言うと1Fで1インチ=25.4mmです。現行のネックは、0.8インチ=20.32mm。5mmの差です。これが大きいのかもしれません。薄いネックは、長く弾いていると疲れます。手のひらの形を考えて下さい。慣れればはまります。

Pickupや材の持ち込みでも作ってくれるんですか?

申し訳ありませんが作っていません。私が作るより他の工房で作られたほうが安く、早く作れると思います。


バーズアイ等で特選AAAというのがありますが、音に影響あるのですか?

厳密に言えばあります。それは、材の剛性の違いです。木を叩けば分かります。金属音がします。出ている周波数が違います。指板も同じです。ローズ、ブラジリアン(ハカランダ)、エボニーと剛性が高くなります。ボディ材も同じです。この組み合わせで音が変化します。

Temjinは何故、Warmothの材を使うんですか?

私は、TelecasterなどのFender系のギターを作っています。実は、あのヘッド・デザインはFender社のものです。おおっぴらにこれを作るには、Fender社に対して「ライセンス料」を支払う必要があります。それを支払っているのは「Warmoth社」だけです。ですから私は、Warmoth社の材を使います。それに、お客様がWarmoth社のHPに行けば材の種類や金額が分かりますからある意味でオープンです。しかし、私もWarmoth社の材に対して満足しているわけではありません。微妙にネック・ヘッドの形や、ボディの形が違うと思っています。それに、材が入ってきて直ぐに作業できません。ネックポケットの深さをルーターで削ります。ネックのフレットのエッジを処理します。面取をしたりで・・・・。大変です!!でも、私は、注文して送ってくれるWarmoth社の材は「最高」のものを送って貰っています。「感謝」です。

アフターサービスを教えて下さい。

購入後1年以内、メンテナンスのみ無償。ただし、送料は、ご負担していただきます。

カスタムピックアップは作っていただけるのですか?

申し訳ありませんが、現在はお受けしておりません。